WORKS PLUS 株式会社
2023年9月9日
「農業カフェ」 大工工事その2
先日大工工事について簡単にご説明致しました。
本日は棟上げ完了後の木工事の流れについてもう少し掘り下げてご説明します。
棟上げで大まかな骨組みが完成した翌日からは、建物の肉付けとも言える木工事の工程に移ります。建物の規模や仕様・大工さんの人数によって必要な期間は変わってきますが、一般的な2階建て30坪前後の建物なら30~40日位が目安となります。
<間柱・窓台・まぐさの施工>
まず最初に行うのが、構造用合板の下地となる間柱(柱と柱の間に取り付ける木材)や外部サッシの下地となる窓台(窓下の受け材)・まぐさ(窓上の下地材)を施工する工程です。
棟上げの工程ではたった1日で建物の全景が現れるので、「木造の建物はこんなに早くできるんだ。」と感じるかもしれませんが、これから先の工程は細かい作業も多く、目を見張る早さで工事が進むことはほとんどありません。
昨日までは一気に建ったのに今日は音が聞こえている割に・・・なにしてるんだろう・・・っと思われるタイミングです。中では大工さんがあれやこれやとやっていますが外から見た時には実感がわきません。
施主になられた場合は、工程表に基づいて進んでいきますので、実際の現場で今何がされているのか、何のためのどういった工事なのか是非聞いてみて下さい。
間柱・窓台・まぐさなどの施工が完了したら、建物の強度を増すための構造用合板や筋交い(斜めに設置する木材)を施工する工程です。
構造用合板や筋交いの数は計算によって算出されており、取付ける箇所は建物のバランスを考えて決定されています。
<構造金物の施工>
建物の強度を負担する構造材の補強や脱落防止のために、金属製の金具を取付ける工程です。
現在の木造住宅では、柱や梁・筋交いなどの構造材の接合部には必ず構造金物を取付ける必要があります。
構造金物は指定された本数の専用ネジを用いないと強度が保てませんし、後で取付けることもできないので、事前のチェックが大切になります。
<屋根の破風(はふ)・鼻隠し下地の施工>
屋根の破風(はふ)や鼻隠しの下地を取付ける工程です。
破風という言葉は聞き慣れないと思いますが、屋根の妻側(山形側)に垂直に取付けられる幅広の部材の名称で、軒の先端に取り付けられる部材を鼻隠しと呼びます。
破風の形や軒の出幅によって屋根の印象は大きく変わるので、建物の外観を重視したい場合は、屋根の造りにもこだわることをおススメします。